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> 新ドラえもん評! 4/15: 思い出せ! あの日の感動
例によって更新が遅れてしまった。

アニメドラえもんはもう二回目の放送も終っているので、初回のエピソードについて書くのはいまさらの感がぬぐえないが、三話目の「思い出せ! あの日の感動」は非常に重要な作品だと思っているので、簡単に書くことにする。

まずこの「思い出せ! あの日の感動」というエピソードそのものについてだが、これは数あるドラえもんの中でも、多少地味ではあるが、メッセージ性が強く、テーマも深い作品ではないだろうか。
「初心に戻る」
ということは様々な立場の人が様々な場面において言っている言葉だと思うが、そのいくぶん手垢のついた言葉を実現させるのがどれほど難しく、またどれほど重要であるかというテーマをを、SF(少し不思議)なギャグの中に上手に組み込んでいて、「F」のマンガのおもしろさ、を凝縮して味わえる作品となっているのではないかと僕は思う。

小学生の年齢ではさすがに、のび太のようなうつ状態になることはまずないだろうが、中学、高校と人生を重ねてゆくと、誰もがのび太が感じたような、漠然としたむなしさを感じる経験をすると思う。
僕自身、その「のび太のむなしさ」が多少なりともわかる年齢になってからこの作品を読み直したとき、それまでは、ギャグを中心にのび太の反省と成長を組み込んで描いた話、としかみていなかったものに、新しいテーマ性を見出したのだ。

「なにごともはじめは新鮮な感動があった」ことを知ったのび太は、タイムマシンで過去にもどり、入学式前夜の自分が学校を心待ちにしていたことを思い出すが、「成長したのび太」はそれを思い出すだけではもはや初心に戻ることはできないのだ。

のび太は、
「いつから、どうして、こうなっちゃんたんだろう」
と自問しながら、現代へ帰る。
この問いの答えは、作品中では明らかにされないまま終る。
しかし、結果としてのび太は翌朝、自分の意思で学校に感じるむなしさを克服しようと、再び前進し始める。

現実においても、過去を振り返り、初心を思い出し、
「こんなはずではなかった」
と嘆くことはよくあることだ。
しかし、初心を思い出して嘆くだけでは、新鮮な気持ちは戻ってこないし、あらたなやりがいを感じることもできない。
自分で新たに意欲を持ってはじめて、やりがいや充実感を感じることができる、とF先生はこのマンガを通して表現したかったのではないか、と思う。

そういう意味でこのエピソードは個人的に思い入れがつよいのだが、今回注目すべきなのは、なぜこのストーリーが新生アニメドラの初日の放送に選ばれたのか、ということ。
この記事でも触れたが、僕はこれは間違いなく新スタッフから視聴者に対してのメッセージであると考えている。

これまで述べてきたように、この話の大きなテーマのひとつは、日常をマンネリと感じてしまう心から、のび太が自ら脱却すること、である。
これまで全く当然の存在であった、旧ドラえもん。
大山のぶ代の声のドラえもん、中村・富永氏作画のドラえもん、そういう旧ドラのイメージをできるだけ引きずらずに、新鮮な気持ちで見ることを心がけて欲しい、そういう願いをこめて、スタッフはこの話を選んだのではないだろうか。

さて、肝心のアニメの出来は、申し分なかったと思う。
「ハジメテン」という薬が「はじめてポン」というハンコに変更されていたが、表現としてとくにおかしくなったわけではなく、むしろ、いちいち口に放り込まなければならない錠剤よりは、背中にポンと押すだけのほうがストーリーのテンポは良くなったと言えるかもしれない。

ドラえもんの声で家がサザエさんのエンディングのように伸び縮みする演出も、漫画的で悪くない。ただ、二回もやるとくどいかも知れないが。

オリジナルシーンとして、のび太がジャイアン・スネ夫と一緒に
「犬ってすごい!」
と感動するシーンがあったが、これもよい効果を出していると言えるだろう。
この記事ではこれまでストーリーの中にある深いテーマだけを述べてきたが、このエピソードを貫いているのは、一見全く普通の、なんの変哲もない日常を、少しだけ見方をずらし、大げさに感動することで笑いを誘うギャグである。このギャグは「ムード盛り上げ楽団」、や「眠りの天才のび太」などでも見られる、「これぞSF(少し不思議)!」ともいうべきギャグなのだが、イヌをみて、当たり前なイヌの外見に感動する、というのはまさにこのSF路線を踏襲している。原作の流れを全く切ることなく話を膨らますことができている。


ふぅ、こんなところか。
再三書いているが、アニメドラえもんは今回のリニューアルで本当に良くなったと思う。原作回帰うんぬんを差し置いて、つとめて客観的にみても、晩年の大山ドラよりおもしろくなっているのではないかと思う。
あとは、いらない偏見を捨てれば、楽しめると思うんだが。




※各エピソードについての記事はこちら
全体の感想
勉強べやの釣り堀
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by haschiken | 2005-04-27 00:16 | アニメドラえもん

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