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> 芸術の秋
今日は京都へ展覧会めぐりに行ってきました。

まず本命は、京都文化博物館の、
『マリア・テレジアとシェーンブルン宮殿展』


これは元ドイツ語専攻としてぜひ行きたかったのですよ。

マリア・テレジア。
父カール六世のただ一人の跡継ぎだったため、ヨーロッパ一の名門王家であるハプスブルク家の当主となり、同時にオーストリア大公、ハンガリー王、ボヘミア王など数々の所領の君主となって、神聖ローマ帝国史上唯一の「女帝」と呼ばれる人物。
(名目上の神聖ローマ皇帝はマリア・テレジアの婿であるフランツ一世シュテファン。実際の統治はマリア・テレジア中心だったと言われる。)

すごい人なんですよこの人。
ハプスブルク家歴代の君主の中でも屈指の名君だし、ヨーロッパの王朝全体を見渡してみてもこれほどの人物はなかなかいないはず。
日本では末娘マリア・アントーニア(フランス語で言えばマリー・アントワネット)のほうが圧倒的に有名だけれど、あちらは人物としての魅力と言うよりは、悲劇のフランス王妃という運命によるところが大きい。
こちらは皇后かつ女王(「王妃」とは身分的にもエライ違いです)として、フランス王室との外交関係を築き、執拗に攻撃を仕掛けてくるプロイセンのフリードリヒ大王から帝国を守り、国内では傾きつつあった帝国を立て直し… と、激務をこなしながら結婚後の20年間でなんと16人の子どもを産み、育てた、というスゴい女性なのです。

そう、こんなにすごいのに、まだまだ日本では知名度が低いみたいですね、彼女。
「マリア・テレジア展」のはずなのに、ミュージアムショップでは彼女のグッズ、書籍はほとんど売ってなくて、大半が、マリー・アントワネットやモーツアルト、そして時代の異なる皇后エリザベート(発音はエリーザベットのほうがいいと思うんだけど)関連のものばかり、なんだかなぁ、と思ってしまいますなぁ。
宝塚でやらな人気は出ないんかい! みたいなw

展覧会自体は、少し会場の狭さを感じたものの、良かったですよ。
典型的なロココ様式、と言われる時代だけれども、もうすでに東洋趣味が結構取り入れられていたことは驚きでしたね。伊万里焼のコーヒーカップとか、富士山の絵が描いてある和風なタンスなんかを使ってた、っていうのは想像するとなんだか可笑しくもあるけれど。

さて、予定では京都へ行ったついでに、伊勢丹で「アルフォンス・ミュシャ展」を見て帰ろうと思っていたのだけれど、烏丸の大丸でフランス19世紀絵画の展覧会をやっていることを知り、予定変更してそちらへ足を向ける…

『バルビゾンから印象派』

バルビゾン派…
僕は言葉ぐらいしか知らなかったのだけど、バルビゾン派というのは19世紀のフランス、バルビゾン村に集まった画家達が、それまであまり高尚な絵とされていなかった風景画に力を入れ、後に印象派に繋がっていく流派を指すようです。
なかでも『落ち穂拾い』のミレーなんかは有名ですな。

この展覧会が、なかなか良かったんですなぁ。
いやー、知らなかったけど綺麗やわ。バルビゾン派。
印象派ほど輪郭が崩れていなくて写実的、でもどことなく幻想的な雰囲気を漂わせている風景画がとても気に入った。とくにデュティユという人の風景画が良かったね。


そして最後に伊勢丹、
『アルフォンス・ミュシャ展』へ。

今度はアールヌーヴォーです。

パリでポスター画家としてキャリアをスタートさせたチェコ出身のアルフォンス・ミュシャ。
このポスターがねぇ。綺麗なんです。
なんと言うか、あでやか。
花や装飾品を散りばめて描きこんだ背景、そして中央に女性がさまざまのポーズで居る、っていうパターンが圧倒的に多い(ていうか、ほとんどそれ)のだけれど、独特の曲線や、淡い色合いと合わさって、とても美しい。
後期のシリアスな作品よりも、僕は初期のポスターのほうが気に入ったな。
これも満足できた展覧会でした。


と、いうことで、展覧会を三つハシゴして帰ってきましたよ。
さすがにつかれるねぇ…

けれども、さすがに「芸術の秋」というだけあって(誰が言い出したのか知らないけど)、ここんとこ行きたい展覧会がまだまだたくさんあるんよね。
計画的に行かないと、全部行けなさそう…
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by haschiken | 2006-09-14 22:03 | 日々

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