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> 映画「のび太の結婚前夜」に登場するモノの解釈
まえの、「のび太の結婚前夜」の記事で、
「ペロ」とか「真珠のネックレス」とか「タンポポ」とか、原作ファンにはうれしい小物が的確に使われてて、ドラえもん世界の深みは広げられている

と書いたら、take_14 さんから、
ところでペロとネックレスはわかったんですが、タンポポっていつ出てきたのでしたっけ(^^;)

というコメントをいただいた。

こちらからもコメントで説明しようとしたけれど、そうするとちょっと長文になってしまうので、ここはもう新たにその話題で記事をひとつ書くことにした。
「タンポポ」だけでなく、あの映画でさりげなく使われた「小物」の元ネタを解説、というか、それについての僕なりの解釈を書いていこうと思う。
これはあくまで、個人的な意見であって、公式設定などではないので、そこんとこを理解してお読みください。

まず、のび太が河原に寝転がったとき、押しつぶしてしまって、「たいへん」と添え木される草。なぜ「タンポポ」だったのか、ということについて。
これは僕の個人的な解釈で、渡辺監督自信が語られていたのを読んだわけではないんだが、コミックス18巻に「タンポポ空をゆく」というエピソードがある。ファンタグラスによって擬人化されたタンポポとのび太が語り合うことによってのび太が成長してゆくストーリー。ラストの一コマが僕は大好きで、またそこに至るまでのストーリーの流れも奥深い作品。
あの河原のシーンで「タンポポ」が登場したのはこの物語を踏まえてのことだ、と僕は睨んでいる。「タンポポ空をゆく」という作品がのび太の成長譚だった、ということがここではポイントで、映画も終盤、かつてののび太がここまで成長したんだよ、ということを暗示するため(このシーンのあとにはしずかパパがのび太を認めるシーンへとつながるわけだから)に、のび太がこれまでに経験してきたいろいろなエピソード(本当にいろんな経験してますから、この子)の中からのひとつを想起させる存在を登場させたのではないか、ということなのです。
どうでしょう、take_14さん。

さて、他の小物たちにも触れていきますね。思ったより長くなりそうだな。

「ペロ」はしずちゃんが小さいころから一緒に育ってきた愛犬ですよね。3巻に登場します。登場した瞬間から死んでるんですが、これが死ななかったことにされ(ややこしいですが)ます。
映画では、探し当てたミィちゃんの飼い主の喜ぶ姿をしずかちゃんがかつての自分と重ねあわせる場面で使われています。
このミィちゃんの飼い主さがし、のくだりは、映画の完全オリジナルストーリーなんですが、これもやはりよく出来ています。まず、この挿話は一見のび太の優しさや一途さを表現しているようにみえますが、実はそれだけではないんですねこの記事で触れたように、映画はのび太の行動をしずかちゃん視点で追ってる。これはどういうことかというと、クライマックスの、
「あたしお嫁にいくのやめる!」
というしずかの衝撃のセリフへの伏線になっていると考えられるんです。
おそらく、少なくともこの映画のなかでは、衣装合わせをしている段階ではしずかも結婚がただ待ち遠しかったんだろう。でも、そこでふと、父親がなにか寂しげな様子で外を眺めているのを目にしてから、すこしづつしずかちゃんが考え事をしているような描写が随所にみられます。
のび太がミィちゃんを抱いて、
「人間でも動物でも、家族が離れ離れなんて寂しいよ」
と言うのを聞いた瞬間、その寂しそうなパパの姿がフラッシュバックしますよね。このころから、しずかの胸には、
結婚=自分のそれまで一緒に育ってきた家族との一種の別れ
という意識が(いまとなっては古風な考えですが)芽生えはじめてるんです。その想いが、最終的に夜のシーンで、パパが、咳き込むのを聞いてこみ上げてきて、クライマックスへ… となるんです。
そう考えると、「ペロ」が使われていることの意味も大きくなってきます。3巻のストーリーではもともと、しずちゃんとペロ(=一緒に育ってきた家族)との別れが描かれていますから。
それから、ミィちゃんは完全オリジナルのエピソード、といいましたけど、原作の「ココロコロン」というエピソード(何巻収録かはいまちょっと思い出せません)で、捨てられたお人形の持ち主を探す、という似たようなストーリー(こちらはしずちゃんが要求)はあったので、渡辺監督がこのあたりからヒントを得た、ということは十分に考えられます。ぴっかぴかコミックスで発売された「ポコニャン」の1巻にも、迷い犬の飼い主を探していたけれど、北海道へ引っ越してしまっていた、というエピソードがあります。

えーっと、つぎ。真珠のネックレス。
これはたしか、「ドラえ本」かなんかに紹介されてたことなんで、簡単に済ませます。28巻に、「しんじゅ製造アコヤケース」というエピソードがあって。そこに登場するんです。あのネックレスはしずかのママが婚約したときにパパから買ってもらった思い出の品で、しずかにとっても幼いころから憧れていたものだったのです。
ちなみに、このはなしが「しずかのネックレス」というタイトルでアニメ化されたとき、渡辺監督もスタッフとして携わっており、ラストシーンが少しアレンジされている、とのことです。

えーっと、とりあえずこんなもんか。

あ、あと、「結婚前夜」の記事冒頭で引用した映画予告用モノローグの、
「いつのまにか、ぼくは夜中に、ひとりでトイレに行けるようになった」
という表現を聞くと、僕はいつも15巻の「人生やりなおし機」を思い出します。
これも、「結婚前夜」とは直接関係ありませんが、ものすごく奥深い話です。人生はやり直すと結果的に失敗に終わる… という。これ、僕、身をもって体験しましたよ。

さて、長い記事になってしまいました。
もちろんもっともっと細かく見ていけば、言及するべきところはあるんだけれど、もうきりがないのでこのあたりで一旦終了。
最初に書いたように、このブログに書いてあることは絶対的な解釈でもなんでもなく、僕が理解しているだけのことなので、
「それはちょっとちがうんじゃないの」と思われた方、あるいは質問などある方はコメント、トラックバックともに大歓迎です! お待ちしてます。



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by haschiken | 2005-02-13 00:50 | アニメドラえもん

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