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「舞姫」再読
じいさんばあさんにつづき鴎外を読む。
舞姫を読み返すのは高校以来。高校三年の秋に授業でやったけれど、はじめて通して読んだのはそれより少し前。高2から高3にかけて、アメリカの高校へ留学していたときでした。いちおう持って行っていた国語の教科書を暇があったので読んでみたわけですが… 日本語を読むことに飢えていた当時の僕にとって、あの雅文体はとても心地よく、さらにはじめの部分の、豊太郎が留学当初の自分を振り返って、 目にみるもの、耳に聞くもの、一つとして新たならぬはなく、筆に任せて書きしるしつる紀行文日ごとに幾千言をかなしけん、 と書いているところにとても共感し、一気に読み進めていった記憶がある。 確か冬明けだったと思うから、留学生活も半年ぐらい過ぎて、外国の生活って単に珍しくて楽しいものでは断じて無い、ということを思い知り、結局自分の生き方や人との関わり方は人間を相手にしている以上どこであろうと本質的には変わるわけがない! ということに気づいたちょうどそのころだったんだろう。 鴎外の意図したこととは100%合致しないかも知れないけれど、ともかく当時の僕にこの行はそういう意味で読めた。 たしかに最初のころ日記書きまくってたもん。幾千言をかなしけん。 そのこと自体はバカなことでもなんでもなく、必要なことだと思うけど、「それだけじゃあないんじゃないか、外国で学ぶということは」との思いが芽生えたちょうどそのタイミングでこの作品に出会ったわけだ。 しかし雅文体はいいねえ。 たまに読むと本当にかっこいい。音読したくなる。自分でもどこかで言ってみたくなる。 街を歩いていると16,7のおとめが泣いているのに出くわして声をかける。…そんなことしたら逃げられそうだ。 ふとしたことから貧しい女の子と深いなかになり、ほそぼそと幸せに暮らす。かっこええ!! 「大臣は見たくもなし。ただ年久しく別れたりし友にこそ逢いには行け」いっぺん言ってみたい!! そして僕はエリスを捨てたりしない!! 現代の視点から見るとこの主人公って救いようの無いアホにしか見えんのよね。 そらあ、明治日本の期待を背負って官費留学した、という事情もわからんでもない。 でもエリス可哀そすぎ。 相沢君ひどすぎ。 豊太郎情けなさすぎ。 鴎外の留学時代の体験をもとにした小説… っていわれてるけど、エリスが捨てられるくだりは創作であることを願う。実話だとしたらイヤだ。鴎外のイメージが一気に崩れる。 (作者の人格と作品の良し悪しってぜんぜん関係ないんだけど) 舞姫を読んだ勢いで「うたかたの記」も読む。 これもいいねぇ。すみれ売りの少女との六年後の再会もはなしとしてはベタベタやけど雅文体ならそのベタさがいい。 この話に出てくるバイエルンのルートヴィヒ二世はたしか本当にちょっとおかしくなって水死体で発見された人のはず。ヴァーグナーに心酔して国家財政を傾けてまでバイロイト劇場を建てたんだったっけ? はたまたビスマルクの計略にのってノイシュヴァンシュタイン城を建てた? とか曖昧な記憶を探りながら読む。 ともかく歴史上の人物に起こった事件をもとにストーリーをつくってる作品であることがわかった。(←それがどーした) きれいにまとまってて面白いはなしだと思う。 それから、これも悲劇は悲劇なんだけれど、三人称で書かれてるし、誰が悪い!という悲劇でもないので、読後はすっきりしてる。(しいて言えば王様と、彼女の運命のせいか)舞姫みたいな怒りは感じない。 そういうこともあって面白い作品だった。 さて、ここまで来たら、ということで「文づかひ」もつぎ読んでみることにする。
by haschiken
| 2005-01-05 21:58
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